就労継続支援B型施設とは
就労継続支援B型施設は、障害福祉サービスの一種で、障害や難病のために一般企業での就労が困難な方を対象とした福祉施設です。雇用契約を結ばずに、利用者が自分のペースで働きながら訓練や支援を受けることができるサービスを提供しています。
就労継続支援B型の主な特徴
1. 雇用契約なしの就労
- 事業所と雇用契約を結ばずに働くことができます
- 障害や体調に合わせて自分のペースで利用可能
- 週に数回、1日数時間などの柔軟な利用も可能
2. 利用対象者
- 身体障害・知的障害・発達障害を含む精神障害がある方
- 難病(令和6年4月より369疾病が対象)を持つ方
- 以下のいずれかの要件を満たす方:
- 就労経験があるが年齢や体力の面で一般企業の雇用が困難な方
- 就労移行支援事業者等によるアセスメントで就労課題の把握がされている方
3. 仕事内容(一般的な事業所の場合)
- 施設の清掃やハウスクリーニング
- 袋詰めやラベル貼りなどの内職系作業
- パンやお菓子の製造
- 農作業
- 工場・倉庫での軽作業
- 簡単なデータ入力
「ういず新琴似」では、上記に加えて、パソコンを利用したWEB制作、デザイン制作、AIを利用したデータ生成作業、ネット配信、音楽・映像制作など、最新のリテラシーに対応した作業にも挑戦できます。まずはご自身の「得意なこと」を活かせるよう、スタッフと相談しながら進めていきましょう。
4. 工賃(一般的な事業所の場合)
- 最低賃金の保証はなく、「工賃」として支払われます
- 月額平均1~2万円、時給換算で150~230円
- その他、事業所ごとに設定された報酬体系
「ういず新琴似」ではスタート時給は一律300円です。その後、作業の習得状況、作業達成度により工賃が上がっていきます。また、特定の受注作業の場合は別途手当を支給します。当所ではおおむね3~5万円の工賃を支給しています(2025年実績ベース)。さらに年間皆勤表彰などの手当制度もあります。詳しくはスタッフにお尋ねください。
5. 利用期間
- 利用期間に制限はありません
- 中断・再開が自由で、いつでも利用を再開可能
体調や自分の生活リズムに合わせて利用できることが、就労支援B型のメリットです。
A型施設との主な違い
1. 雇用契約の有無
- A型: 事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の給与が支払われる
- B型: 雇用契約を結ばず、作業に応じた「工賃」が支払われる
2. 給与・工賃水準
- A型: 月額平均81,645円(時給926円/全国平均)
- B型: 月額平均16,507円(時給233円/全国平均)
3. 利用対象者の違い
- A型: 一般企業での雇用が困難だが、雇用契約に基づく就労が可能な方
- B型: 一般企業や雇用契約に基づく就労が困難な方
4. 仕事内容・難易度
- A型: Webデザイン・プログラミングなど複雑なPC業務も含む多様な作業
- B型: 比較的単純な作業が多く、重度の障害者にも対応(一般的な事業所の場合)
「ういず新琴似」は、B型でありながらA型のようなクリエイティブな作業(WEB関連作業、デザイン、映像制作、音楽制作)も提供しています。
※ただし工種を保証するものではありません。
5. 勤務条件
- A型: 一定の勤務時間や業務内容が安定している
- B型: 出勤日数や時間の調整が自由で、体調に合わせやすいことがメリットです。
6. 社会保険・福利厚生
- A型: 条件を満たせば社会保険や雇用保険の適用あり
- B型: 雇用契約がないため、保険の適用などはありません。
7. 利用の自由度
- A型: 雇用契約のため選考があり、継続利用が契約に左右される
- B型: 選考なしで利用でき、中断・再開が自由です。
まとめ
就労継続支援B型施設は、より柔軟で自由度の高い働き方を提供する障害福祉サービスです。A型と比べて工賃は低いものの、雇用契約のプレッシャーなく、自分のペースで働きながら社会参加や能力向上を目指すことができます。障害や体調の状況に応じて、長期的に利用できる点も大きな特徴です。